湧水

新潟県胎内市
「どっこん水」

名称都県選定水
どっこん水
よみがなどっこんすい
住所
新潟県胎内市乙1112
 乙宝寺内
(胎内市乙地内ほか)
※「新潟県の名水」に選定されています。

概要

どっこん水は、胎内市内の乙地区、大出地区、地本地区の複数箇所で自噴している湧水郡です。

どっこん水の湧水場所のひとつに乙寶寺/乙宝寺(おっぽうじ)があります。
この水は、約1200年前に空海(弘法大師)が独鈷杵(とっこしょう)という仏具を使って地面を突いて湧出させたという伝承があります。
そのため、もともとは独鈷水(とっこすい)と呼ばれていましたが、時代とともに訛って「どっこん水」となりました。
この水は、越後朝日飯豊連峰を源とした胎内川の伏流水で、硬度は約30mg/Lと非常に軟水です。
また、ミネラルバランスが良く、飲みやすく美味しい水として知られています。

現在では、この水を利用したミネラルウォーターや和菓子などの特産品も販売されています。
(※乙寶寺では販売していません)

水質

どっこん水の水質は以下の通りです。

  • pH … 7.4
  • 硬度 … 30mg/L
  • カルシウム … 7.8mg/L
  • マグネシウム … 2.1mg/L
  • ナトリウム … 3.6mg/L
  • カリウム … 0.6mg/L
  • 塩化物イオン … 4.2mg/L
  • 硫酸イオン … 1.9mg/L
  • 炭酸水素イオン … 32mg/L|

※水の状況により変化する場合があります。

歴史・伝承

どっこん水の歴史は、乙寶寺の歴史と深く関わっています。
乙寶寺は、奈良時代の天平勝宝元年(749年)に行基によって開かれたと伝えられる古刹です。
その後、平安時代の延暦23年(804年)に空海が中国から帰国する途中に立ち寄り、この地で修行を行いました。
空海は、この地に清水がないことを不便に感じ、自らの独鈷杵で地面を突いて清水を湧出させたと言われています。
この清水が「どっこん水」の始まりです。空海はこの清水を使って仏像や仏具を造り、乙寶寺を再興しました。また、この清水には目や皮膚の病気に効果があるとして、多くの人々が信仰しました。
江戸時代には、胎内藩主の直江兼続がこの水を愛飲し、また、幕末には新政府軍の水源としても利用されました。現在でも、この水は地域住民や観光客に親しまれています。

周囲の環境

どっこん水は、乙寶寺の境内にある水汲み場で自由に汲むことができます。
水汲み場は、木造の屋根付きの建物で、中には水道管が数本あります。
水道管からは常に清水が流れており、持参した容器に入れることができます。また、水汲み場の横には、どっこん水の歴史や水質などを紹介する看板があります。水汲み場の周囲は、緑豊かな自然に囲まれています。境内には、空海が造ったとされる仏像や仏具が安置されている本堂や大師堂などの歴史的な建造物があります。また、境内からは胎内川や越後平野を一望することができます。

周辺の観光スポットなどの有名な場所

  • 乙寶寺(乙宝寺) : どっこん水の湧出地である古刹。空海ゆかりの仏像や仏具が見られる。
  • 胎内川河口公園 : 胎内川と日本海が出会う河口付近にある公園。海岸線や河口堰などの景観が楽しめる。
  • 胎内市立博物館 : 胎内市の歴史や文化を紹介する博物館。縄文漆器や直江兼続関連の資料などが展示されている。
  • 胎内市立美術館 : 胎内市出身の画家・小林正夫の作品を中心に展示する美術館。日本画や洋画など約200点が収蔵されている。
  • 胎内市立図書館 : 胎内市民の学びや読書の拠点となる図書館。約10万冊の蔵書やインターネット利用サービスなどが提供されている。

クチコミ

  • とても美味しい水です。冷たくてさわやかで、飲みごたえがあります。ペットボトルやタンクに入れて持ち帰りました。
  • 毎日飲んでいます。体調が良くなった気がします。空海さんに感謝です。
  • 乙寶寺の境内は静かで落ち着きます。空海ゆかりの仏像や仏具も見応えがあります。
  • どっこん水はミネラルバランスが良くて健康に良さそうです。近くにあるきのと観光物産館では、この水を使った和菓子やミネラルウォーターなどが販売されています。どっこん水の里という名前がついています。
  • どっこん水は目や皮膚の病気に効くという伝承があります。実際に、目の疲れやかゆみがあるときに飲んだり洗ったりすると、スッキリする気がします。
  • どっこん水は冬でも凍らないと聞きました。それは、地下から湧き出る水温が一定であるからだそうです。不思議ですね。

地図とアクセス方法

アクセス方法

■車
日本海東北自動車道 荒川胎内ICから車で約5分 (荒川胎内IC⇒国道113号を海岸方面に向けて走行⇒南新保両新交差点(1つ目の信号)を左折約300メートル⇒乙宝寺交差点脇)

■公共交通機関
JR羽越本線 胎内駅からタクシーで約10分
または、胎内駅から新潟交通観光バス「胎内市民病院・中条線」に乗り、「乙宝寺」バス停下車すぐ

Youtube動画

山ちゃん一隅を照らす旅
伊藤善久

参考ページ

地方自治体/公式サイト

参考サイト

  • 加持顕の日々是新潟
  • ドーン太とおでかけLOG