概要

新潟県津南町にある龍ヶ窪の水は、環境省選定の「昭和の名水百選」にも選ばれた豊富で清らかな湧水です。また、2006年には、新潟県の「輝く名水」として認定されてます。
湧水地は、神話や伝説に彩られた神聖な場所として古くから崇められてきました。
周囲は自然豊かな森林に囲まれ、四季折々の景色や野鳥、魚などの生き物を観察することができます。
池の水は飲料水としても利用されており、池の近くには水汲み場があります。池の水を飲むと長寿になると言われています。

水質

龍ヶ窪の水は、1日に約43,000トンもの地下水が湧き出しています。その水量は1日で池全体の水が入れ替わるほどです。
湧水は無色透明で、pH7.4、硬度28.8mg/Lと中性で軟水。一年中約10℃前後と安定した温度を保っています。

歴史・伝承

龍ヶ窪の池は、昔この地に住んでいた竜王が、人々のために自らの姿を変えたものだと言われています。
その池から流れ出る清らかな川は「竜王川」と呼ばれ、その川沿いには「竜王村」という小さな集落があります。
竜王村には竜王神社があり、毎年7月には盛大な祭礼が行われます。
この祭礼では、竜王大神を祀る御神輿が池まで運ばれ、池の水を授かります。
この水は「御神水」と呼ばれ、病気や災難を除くと信じられています。多くの人々がこの水を求めて訪れます。

龍ヶ窪の池や川には、他にも様々な伝承があります。
池の底には金銀財宝が沈んでいるというものや、池に映った月を見ると幸せになれるというものなどです。

また、池から流れ出る川には「お白髪橋」という橋がありますが、
この橋には、「お白髪」という美しい女性が住んでいたという伝説があります。
お白髪は若い頃から白髪だったために嘲笑されていましたが、実は竜王大神の娘だったと言われています。
ある日、お白髪は恋人と逢う約束をしていましたが、恋人は現れませんでした。
お白髪は悲しみのあまり川に身を投げましたが、その時川の水が赤く染まりました。
それ以来、この川では赤い花が咲くようになりました。この花はお白髪の想いを表していると言われています。

周囲の環境

龍ヶ窪の池は、色とりどりの木々に囲まれた美しい場所で、標高450m付近の河岸段丘地にあります。
この地域は県の自然環境保全地域に指定されており、保護されています。
池にはカワマスやモツゴなどの魚が泳ぎ、釣りを楽しむ人もいます。
池の周辺にはカワセミやカルガモなどの野鳥が飛来し、観察することができます。
池の周囲には遊歩道があり、散策やピクニックに最適です。

周辺の観光スポットなどの有名な場所

• 竜ヶ窪温泉 : 池から約1km離れた場所にある温泉施設。ナトリウム塩化物泉の源泉を利用した内風呂と露天風呂があります。露天風呂からは森林や山々の景色を眺めることができます。また、食堂や休憩室も完備されています。
• 津南ひまわり広場 : 池から約5km離れた場所にあるひまわり畑。約30万本ものひまわりが咲き誇る広大な畑は夏の風物詩となっています。ひまわり畑の中にはカカシ展示会や釣り堀などもあります。また、ひまわり畑からは河岸段丘や山々の景色を眺めることができます。
• 秋山郷 : 池から約10km離れた場所にある秘境の地です。氷河時代に形成された河岸段丘や渓谷、棚田などが広がる自然豊かな地域です。秋山郷では、温泉や郷土料理、体験プログラムなどを楽しむことができ、見倉橋や見玉不動尊などの見どころもあります。

クチコミ

• 池の水は本当に透き通っていて美しいです。水面に映る木々や空も素敵です。池から流れ出る川沿いを歩くと、小さな滝や橋もあり、自然を感じられる癒しのスポットです。
• 池から湧き出る水を飲んでみました。冷たくて美味しかったです。長寿の水と言われているだけあって、体に良さそうです。
• 池の周りには遊歩道がありますが、かなり広いので歩くのに時間がかかります。池の一周は約40分ほどです。途中にはベンチやトイレもありますが自動販売機はありません。
• 池の近くにある竜ヶ窪温泉に行ってみました。内風呂と露天風呂がありますが、露天風呂は特に気持ち良かったです。森林や山々の景色を見ながら入る温泉は最高です。温泉の後は食堂で郷土料理を食べました。山菜やこんにゃくなどが美味しかったです。
• 池から車で約10分ほどのところにある秋山郷にも行ってみました。河岸段丘や渓谷、棚田などが広がる秘境の地です。温泉や郷土料理、体験プログラムなどを楽しむことができるオススメのデートコースです。

駐車料金

湧水自体は無料ですが、駐車料金が必要となります。
駐車場内にはトイレも完備されています。

• バイク:100円
• 乗用車:200円
• マイクロバス:500円