鳥取県鳥取市
「布勢の清水」

概要

布勢の清水は、鳥取県鳥取市気高町殿にある名水スポットです。
布勢平神社の境内にある巨岩の下から湧き出ており、地元の人は「八幡さんの清水」とも呼ばれています。
「平成の名水百選」にも選ばれており、その清冷さと、一日に約7500㎥湧き出るという豊富な水量が魅力です。

布勢の清水は、湧水してる布勢平神社境内の他に、道沿いに3箇所水汲み場があり、誰でも無料で汲むことができます。

水質

令和5年度の水質検査結果では、以下のような数値が出ています。

• pH : 5.8～8.6
• 硬度 : 49〜50 mg/L
• 塩化物イオン : 10 mg/L
• 鉄及びその化合物 : 0.03 mg/L以下
• 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 : 1.5 mg/L
• 蒸発残留物 : 110 mg/L

参考:鳥取市/布勢の清水

※水質は環境の変化で変わることがあります。安全性を考えると、生水は飲まないで一度沸かして飲むのがオススメです。

歴史・伝承

布勢の清水は、江戸時代から有名な湧水でした。
当時この地を治めていた亀井氏の第4代当主である亀井茲矩(かめいこれのり)は、「その清冷さ氷のごとき」とこの清水を絶賛し、布勢の清水の傍らに涼亭を設け、夏の日には日毎に納涼したと伝えられています。
この涼亭は、現在も残っており、茲矩が書いた「布勢の清水」の扁額が掲げられています。

※ 亀井茲矩茲矩:鹿野城の城主でありながら、文化人としても知られており、茶道や書道、和歌などに優れていた。

明治42年には、布勢の清水を利用した町内初めての水道が住民の手によって敷設されました。
この水道は、現在も残っており、道路沿いに水汲み場が設置されています。
この水道は、地域の暮らしに密着し、また環境保全活動のシンボルとしても機能しています。

平成元年 : 布勢の清水及びその付近の9haが鳥取県自然環境保全地域に指定。
平成5年 : 「平成の名水百選」に選定。
平成26年 : 地元住民による水・土壌環境保全活動功労者表彰を受賞。

クチコミ

• 「水汲み場は、道沿いに3箇所あります。お水は冷たくて美味しくてコーヒーにも最適です」(40代女性)
• 「布勢平神社の境内から湧き出る清水。歴史ある名水で鹿野城主亀井茲矩公も愛したとか。」(50代男性)
• 「湧き出る量がすごいです!ペットボトルやタンクを持って行って汲んで帰りました」(30代女性)
• 「鳥取市内からも近くてアクセスしやすいです。水は冷たくて美味しくて、コーヒーや紅茶に使うと格別です。涼亭で休憩したり、周辺の散策も楽しめます。」(60代男性)

周辺観光スポット

• 鹿野城跡 : 鹿野城は、亀井氏の居城であり、戦国時代から江戸時代にかけてこの地方を支配していました 。現在は城跡公園として整備されており、石垣や堀、櫓などが残っています。また、鹿野城歴史資料館では、亀井氏の歴史や文化に関する展示が見られます 。(車で約10分)
• 鹿野温泉 : 鹿野温泉は、鹿野城跡の近くにある温泉地です 。源泉は無色透明で無味無臭の単純温泉で、神経痛や筋肉痛などに効果があると言われています 。日帰り入浴施設(温泉ホットピア)や宿泊施設があります 。(車で約10分)
• 魚見台:日本海の美しい海岸線を見渡せる展望台。昔はイワシ漁の見張り台だったと言われています。天候によっては夕陽や漁火も見られます。(車で約20分)

その他

道路沿いの水汲み場:明治時代に作られた水道。塩素消毒されていまます。
神社の境内にある水汲み場:直接湧水を汲むことができます。塩素消毒されていません。